最近インターネットや他のメディアで「クラウド」という言葉をよく聞くようになったと思いませんか?クラウドサービスはネット上の色々な場面で提供されていますが、イマイチどんなものなのかよく分からないという方は多いのではないでしょうか。
この記事ではクラウドサービスの仕組みや、クラウドを使った便利なサービスについて解説したいと思います。
1.クラウドとは?仕組みを解説!
クラウドとは簡単に言えば「ネット上のどこかにあるサーバーから提供されるサービス」のことです。基本的に何かのプログラムを活用するにはパソコンにソフトをダウンロード&インストールしたり特定のハードウェアを購入する必要がありました。しかしクラウドサービスによって特定のソフトやサーバーなどがなくてもプログラム(サービス)を利用できるようになりました。
クラウドとは日本語で「雲」を意味します。雲と言えば上空にあるもくもくした雲を想像すると思いますが、あの雲です。雲は空に漂っていて厚みや大きさもよく分からないものですが、同じようにクラウドサービスもクライアントがネットサービスがどこから来るかをあまり意識することなく利用できるという点が似ています。
実はクラウドという言葉がどうして使われるようになったか定説はありません。どこからサーバーからサービスが送られてくる感じが、中身が見えない大きな雲の雰囲気に似ていることから名づけられているのかもしれません。
クラウドサービスとクラウドサービスではないサービスの比較
クラウドサービスの実態についてすぐにぴんと来る人はそれほど多くないでしょう。そこで具体的にクラウドサービスとそうではないサービスを比較してみたいと思います。同じような内容のサービスを比較することでイメージがわきやすくなります。
・EXCELとGoogleスプレッドシート
表計算ソフトとしてEXCELを使っているユーザーは少なくないですよね。EXCELを使うには基本的にパソコンの中にインストールする必要がありますが、この場合サービスはパソコンから処理されているのでEXCELはクラウドサービスではありません。
それに対してグーグルが提供しているスプレッドシートというサービスはEXCELに似た表計算ソフトですが、こちらはクラウドサービスです。この表計算ソフトはパソコンにインストールしなくてもインターネット上で機能してくれます。グーグルのアカウントさえ持っていればネット上で入力や計算作業が出来てしまいます。
・WordとGoogleドキュメント
ライティングソフトと言えばWordが主流ですが、エクセルと同じくWordもパソコンにインストールする必要があります。一方グーグルドキュメントはスプレッドシートと同じでネットワーク上で動きます。グーグルアカウントを持っていればどこにいても起動させることができます。
このようにパソコンという特定の場所からサービスを利用するのではなく、あくまでネットワーク上のどこかのサーバーからサービス利用できるのがクラウドサービスの特徴です。
2.クラウドを使った便利なサービス
クラウドサービスにはいくつかの種類があります。ネットワークサービスと一口に言ってもいろいろなサービスがあるので、それに応じたカテゴリー分けがされています。雲にもいろいろな形や種類があるのと同じですね。ではどんな種類があるのか見てみましょう。
クラウドサービスの種類1:SaaS(Software as a Service)
まずはSaaSです。SaaSはソフトウェア関連のクラウドサービスです。名前の通りソフトを購入したり端末にインストールすることなくソフトの利用ができます。このタイプのサービスとしては以下のようなものがあります。
- Googleマップ
- Yahoo!メール
- Gメール
- ドロップボックス
SaaSはインターネットが使える環境ならどこでも自由にアクセスでき、データをオンラインストレージに保存できるなどの特徴があります。
クラウドサービスの種類2:IaaS (Infrastructure as a Service)
IaaSはインフラを提供するサービス、つまりサーバーやストレージなどを提供するサービスです。サーバーとは簡単に言えば各種のサービスを提供するコンピュータのことです。SaaSはアプリケーションを利用するための環境も含めていますが、IaaSはハードウェアやインフラに特化しているイメージです。IaaSの例としては以下のようなものがあります。
- Amazon Elastic Compute Cloud
- Microsoft Azure
- Google Compute Engine
クラウドサービスの種類3:PaaS(Platform as a Service)
PaaSはアプリ開発環境(プラットフォーム)を提供するサービスです。サーバーやストレージ、ネットワークなどに加えてシステム開発をメインターゲットにしているクラウドサービスです。アプリとOSをつなぐミドルウェアやプログラミング言語などを提供します。代表的なサービスとしては以下のようなものがあります。
- Google App Engine
- Heroku
PaaSはWebサイトやブログサイトなどに関連したプログラミング言語やデータベース管理システムなどの開発ツールを一括で提供してくれます。
3 .まとめ
クラウドサービスは自宅や自社のコンピュータ上から提供されるサービスではなく、ネットワーク上の不特定領域から提供されるサービスのことです。形状のはっきりしない雲のように、クラウドサービスもサービス提供元をあまり意識することなくサービスを利用できるのが特徴です。
クラウドサービスを使うとインターネット環境があればどこでも色々なサービスに接続できるので非常に便利です。クラウドサービスはシステム開発などの難しい分野のサービスもありますが、ソフトウェアサービスに関連したSaaSなどであれば比較的なじみやすいでしょう。クラウドサービスを上手に使うことで業務改善をすることも可能です。